ヒデさんが行く♪高山村@添うが森舎 8/4 開催報告

ヒデさんが行く♪全国行脚プロジェクト、8/4 高山村の開催レポートです。

2021年8月4日(水) 13:30~16:00 @高山村 添うが森舎

日本にトランジション・タウンをもたらした張本人・榎本英剛さん(ヒデさん)のお話会が高山村・添うが森舎にて開催されました。

猛暑が連呼される8月の昼下がり、窓と扉を開け放ち、森からの風が渡る中、5ヶ月の赤ちゃんを含めると24人の方が参加してくださいました。

複数の有機農家さんから、料理家、主婦、議員さん、環境活動家、パン屋さん、セラピスト、お菓子作り人・・・多彩なメンバーが集いました。

まず印象的だったのは、 トランジション・タウンは2006年からのたった15年で世界40ヵ国以上、日本全国ではすでに70ヶ所以上の広がりを見せているムーブメントだということ。

その日本での始まりは、ヒデさんがロンドンでのロブ・ホプキンスの15分間のプレゼンを聞いて鳥肌が立つことに始まる。

たった15分の出会いから始まり、絶えない草の根のように広がりを見せて行く。

そして衝撃を受けたのは、やりたい!と思った3人から始められるそのシンプルさだけではなく やりたい人が やりたいことを やりたい時に やりたいだけやる というスローガンを貫いて来たこと。

これを聞いた時、 私の頭の中に瞬時によぎったのは「飾られた理想」「絵に描いた餅」。 コミュニティーに憧れ、巡り、そこで暮らしたこともある私は、 「やりたい人が、やりたいことを、やりたい時に、やりたいだけ」やっていたら機能しなくなることを経験していたから。

と同時に、ここで語られるその「餅」こそが鍵なんだろうな、と身体の芯で納得した感覚があった。 誰かが無理をしていると、その場の空気はピリピリする。その雷に打たれまいと気を遣い、遠く離れたくなる。

反対に、誰かが純粋な喜びから行動していると、磁石に引き寄せられるように側に行きたくなる。近くにいるだけで、笑いたくなる。 「やりたい人が、やりたいことを、やりたい時に、やりたいだけやる」ことを日々貫くこと。 そして自分の周りも皆、自分と同じようにやりたい事しかやっていないのだ、という前提。

それを実現する為には、本当にそれは自分がやりたい事なのか自分自身と対話できる心の余裕と、やりたくないと途中で気づいたら、それを尊重し周りに伝える事ができる勇気も必要とする。人間の成熟さが必要だ。と同時に、完璧でない人間ー間違いからこそ学べる。

そんな共通認識を含めた隣人への優しさを育ててくれるかもしれない。 そして、そこから生まれるお互いへの信頼は絶大ではないか、と思う。その信頼こそが、どんな大海原をも乗り越えていける綱ー底力ーを強くしてくれる。

きっと。 トランジョションー移行ーする。 それは外側と内側両方のトランジションを意味する。 コロナ禍を経験し、オンラインで世界中どこでもいつでも繋がる超グローバル化(マクロ)が進む中、今自分のいる大地の上(ミクロ)で、いかに生きるか。 私たちの大切な家であるこの地球で、どうやって喜びを持って、世界が面している危機を乗り越えて行くのか。それはやはり、大きな“マクロ“の中でも、小さな“ミクロ“の世界を丁寧に喜びを持って生きることなんだな、と改めて思う。

その為のヒントとツールをもらった気がしています。 参加してくださった皆さんがお互いにリアルな声を交わし、それぞれにとって大切なこと、こんな風になったら良いな、というビジョンも分かち合う場となった。そして「通帳型の地域通貨を始めたい!」という熱も生まれた。

そして、このコロナ禍には少なかった膝と膝を突き合わせて話す機会を、森の一つ屋根の下で持つことこそが、私たちみんなにとって、「いのちの栄養」となったと思います。

ヒデさん、みかえさん、参加者の皆さん、ありがとうございました!

(Reported by 宮田恵)